2月16日(火)「第106回懇談会」私の賃貸経営 私の事業継承

2月16日(火)「第106回懇談会」が開催されました。

開会の挨拶と参加者のご紹介

組合長の挨拶と参加者のご紹介で懇談会が始まりましたが、コロナ感染予防の為、定員の半分以下の参加人数に制限して行われました。

 

報告事項

  • 令和3年1月15日(金)「新築アパート物件見学会」を参加9名にて開催しました。

東大阪のF会員のご厚意で、近鉄大阪線長瀬駅より徒歩5分の東大阪市小若江の新築アパート

「パルクール西上小阪」を見学しました。また、近くにあるN会員の競売取得物件も見学させ

て頂きました。その後、長瀬駅前の喫茶店にて定例役員会を開催しました。

下記は参加者の感想

  • 1K6室25㎡前後で外装も内装も素晴らしい出来上がり。特に水回りの設備は使いやすく、立派すぎる位でした。室内物干しもご自分で購入設置され、Fさんの気合の伝わってくる物件

でした。Fさんは初めての新築物件で戸惑うことが多く、ご近所付き合いや入居者の募集方法、

また家賃設定、不動産屋の選び方その他の質問に、当会の経験豊富な組合長や、組合員の方々

が一つ一つ丁寧に説明し返答されていました。後は、Fさんの行動力と幸運を祈るのみ。

きっと良い成果を得る事が出来るでしょう。その後の報告も、懇談会でお話し頂けます。

  • 経験豊富な先輩大家さん達が、持ち主さんに対して変に気を遣わず、忌憚のない意見をどん

どんぶつける事で、満室への方法に沢山気づきを得られているように感じました。特にコロナ

禍で人の動きが減っている現状、建物を建てて終わりではなく、客付けに積極的に動く事が非

常に重要というやり取りが、非常に印象的でした。また、これなんぼするの?と躊躇なく様々

な設備に対して、皆さんが質問されていたのは大阪ならではの気質だなあと(笑)。

見学会に参加する事で、建物の立地、想定家賃など様々な事柄について、多くの大家さんからの意見がとても勉強になりますので、時々開催される見学会も是非ご参加下さい。

  • 全国賃貸住宅新聞社より依頼があり、「人気物件の秘密を探る」という企画で、月2度のペース

で掲載されており、取材の条件は満室の賃貸物件であること、または空室になってもすぐ満室

になる人気物件であることです。(リノベーション物件は対象外)

以上、審議の結果、K役員を推薦する事になりました。

  • 新会員のご紹介、豊中市の「(株)りのらぼ」のK様がご入会されました。
  • 会員のNK様が、本年1月27日に91歳をもって永眠されました。謹んでご冥福をお祈りします。

 

本日の懇談会内容

  • 私の賃貸経営:K役員
  • 私の事業継承:W役員・F会員(新入会の自己紹介を兼ねて)・組合長

 

★「おおや倶楽部」第106回懇談会 参加レポート★紙面の都合で内容一部割愛しました★★

 

第一部

  • K役員の私の賃貸経営から サラリーマンからの転職で、普通のオーナーが普通の暮らしを送る為、熟考されて今に至られてます。

コンセプトは、下記1~4

1.事業はすべて投資である。最終目標は資本家

2.ゴーイングコンサーン(継続的な経営)

3.経営形態は、規模や時代で変革する

4.相続まで視野に入れて考える

最初は生活安定の為、その後はある方との出会いがご縁で、自己資金100万円を10億にする

方法を伝授され、ご自分なりの解釈と拡大戦略で、賃貸経営を推し進められました。

その方法は、1~9の法則で実際K役員は、1~15の法則で賃貸経営なさっておられます。

ここでは分かり易い様に、1~9で拡大戦略とその基本パターンを説明致します。

 

1 戸建    戸建1  → 戸建2   →戸建3

家賃      10万     10万     10万

2アパート  アパート1→アパート2 →アパート3

家賃      30万     60万     70万

3 RC        RC1  → RC2  →  RC3

家賃      200万    250万     200万

 

例えば、まず戸建1を購入 リフォーム代金として500万円融資を受ける。リフォームを最小

限にして、あと戸建2戸購入する。5年後戸建1を300万で売却、それをもとに公庫で3000

万借り入れ3000万円のアパートを購入、それを後2回繰り返す。これで3000万円のアパー

トx3で、9000万円。3000万円のアパートを5年後に売却、1億円のRCに順次組み替えていくという驚きの手法です。K役員は、ずば抜けた行動力で1~15の戦略で始められました。

  •  ここからはK役員のサクセスストーリー

区分1 2LDK 2階の自宅を共稼ぎで、7年で返済する。

区分2 同じ建物の庭付きの1階を購入して、2階を賃貸で貸す。

戸建3 3DK 70㎡を家賃相場7万円の所、家賃10万円で賃貸へ。(利回り16%)

戸建4 連棟5 国金で300万借り入れて、500万円で売却する。

ついにアパート1へ 2K10室1280万で購入、評価額2700万円、家賃30万円、利回

り23%、借入額、国金1800万円、2か月で満室にして2350万円で売却する。

次は鉄骨アパート2 1K11室 4000万で購入、評価額4500円、家賃50万円、利回

り13%です。

アパート3→アパート4 足場の組み立てを業者に依頼して、夏の暑いときにご自分で塗装され、リフォーム代金を節約しました。

この時期は、いつも手持ち資金なしで、苦しい苦しいの連続だったそうです。

親が亡くなられ、親の家と持ち家を売却して、次の物件はキャッシュで購入、このころから自信

がついてきたが、いざ生活となると手残りが少ない。

アパート5は、RCの平成物が2500万円で売りにでているとの情報で、とりあえずやってみ

ようと購入し、掃除だけで2週間で満室にしましたが、賃貸市場の厳しい地域だったので、怖くなり3か月で売却し、売却益が500万円でした。

思い入れのある物件を断腸の思いで売却し、さらに高みを目指されます。

RCマンション1 3DK35室11500万円 これも断腸の思いで売却しました。

RCマンション2 平成2年築 2LDK39室23000万円家賃240万12%

RCマンション3→RCマンション4 平成2年築2LDK32室6700万円評価13500万

その他大阪のアパート4棟

「物件は次のステップに行くための捨て石、断腸の思いで売却する」とおっしゃったことがとても印象的でした。

まだまだ快進撃が続くのでしょう。最後の質疑応答はリフォームにお金をかけず、全空室の物件を満室にする方法や仕入れの仕方他でしたが、時間の関係で、後日又お話して頂く事になりました。

第二部

私の事業継承 W役員

私の事業継承は相続から始まります。2007年に父より母・私・妹に相続がありました。

私と妹との間での不公平感が、私の不動産の勉強の始まりでした。おおや俱楽部で勉強させて頂き、

持っているだけで恐ろしく維持費のかかる物件を、収益が得られる物件へ移行、また、もう1つは

リフォームをして満室経営のできる物件になりました。

母の事業継承は、すでに姉妹で手分けしておりますので、すんなり出来ると思います。

年を取ると煩わしさが出てくるそうで、物件をリノベーションすると儲かることが分かっていても、

触ってほしくない「もうこれ以上心配させんといてくれ」と、思うらしく、それがストレスになっていましたが、それは親の我儘でも何でも無いという事を、本日教えて頂きました。

ネガティブですが、動かないのが一番平和だと思っています。

私の事業継承 F会員

まず「新築アパートの物件見学会」のその後について、一戸の入居がありましたが、なかなか決ま

らず、礼金無し、家賃2000円引き、半年間家賃1万円引きにして再募集しておられます。

事業継承した物件で、桜井市に612㎡を地主で貸しておられ、建物を建てた借家人が退去する事

になりました。契約では更地にして返却する条件だが、ご自分でリフォームをして、他人に貸したい。どうしたら良いでしょうか?との質問に、色んな意見がでましたが、借地非訟事件など、長引いた

ら色々な知恵を付ける人が現れるので、司法書士の先生に相談して、どうしたいか?文章を作って

きっちり取り決め、最初の話し合いで、ハンコをもらってくるのが大切との返答でした。

相続はお兄様が不動産屋をなさっているので揉めずにすんなり楽な物件を2つ頂いたそうです。

私の事業継承 最後は組合長から事業継承の考え方と備えておくべき事

賃貸経営の事業継承とは?

ご自分が亡くなった後にも賃貸経営の事業継承を望むのであれば、事業継承の検討及び準備が必要になります。事業継承をするにあたり後継者に承継できるもの、しておきたいものをご説明致します。

大家さんは本人が動けなくてもある程度安定した収入が見込めます。

その良さが理解出来たら事業継承をさせたくなりませんか?

  • 物件 賃貸経営に活用している土地や建物を承継出来る。不動産の評価額や承継時における後継者の納税負担について確認しておく。
  • 資産 運転資金も承継出来ます。運転資金に余裕があると安定した賃貸経営を行えます。アパートローンに残債がある場合、日頃から資金繰りに目を向け、必要以上の経費支出が無い様に務める事、修繕計画に沿って修繕できるよう積み立ても必要。
  • 情報 組合長は物件の過去の修理履歴入居者の状態他、継承者がすぐ解る様にファイルをしておられます。

事業継承方法の代表的なものをご紹介します。

  • 相続や生前贈与 組合長は戸建て賃貸の建物だけを息子さんに生前贈与しておられます。

法人を作って継承

賃貸経営を法人化する事により事業継承する方法。法人には納税負担が生じ、会計事務は厳格化されます。メリットの有無があり税理士か司法書士に相談されることをお勧めします。

家族信託

資産を持つ方が、特定の目的に従いその資産を「家族」を「信」じて「託」す。管理や処分を任せる方法です。組合長はすでに後見人の指定をし、公正証書を作ってあるそうです。これについても税理士、司法書士に相談されるのが良いそうです。

事業としての後継者を選ぶ

子供が何人かいるときは、誰に主に譲るか、公平性が重要になる。後で争う形にならない為にも、事前に公正証書を作っておくと良い。

承継者には、不動産だけでなく運転資金も承継します。納税資金の考慮も必要。物件ごとの残債も注意点となる。賃貸経営の承継者には財産を受け取るだけでなく、事業経営の手間も要するものである事を、納得してもらう必要がある。「跡継ぎ」という視点だけでなく「事業継承」をしてくれそうなのは誰なのか。賃貸経営の向き不向きをよく考えないといけない。

承継を考えるときにやっておきたいリスト

賃貸事業とはどんな事業であるかを伝えるのは必要不可欠です。基礎知識として、賃貸経営に関する法律や税金など、最低限は整理して伝える。

  • 自物件について伝える。

不動産登記の内容 (登記簿記載情報の説明)

近年の確定申告内容と申告方法

物件情報(築年数、修繕計画及び実施方法)

関連専門窓口(大家の仲間は情報交換やモチベーション維持に必須、税理士、司法書士、管理会社)

  • 賃貸状況について伝える

入居状況(入居率)、

入居者の契約内容や敷金の預かり状況

経営状況(通帳、キャシュフロー表、資金繰り表)

  • 相続について家族と相談する

事業継承の手段について相談しておく。家族内で話しにくい事もあるが、継承後のトラブル回避の為、

遺言書の作成の有無、納税額の有無も話し合っておくと良い。

まとめ

ご自分が亡くなった後も事業継承をして欲しいと考えるなら、その準備をしなければなりません。

一朝一夕にはできません。突然相続して困惑してしまったという経験をさせないためにも、時間をかけて準備を致しましょう。

引用先  不動産情報サイト 「スマイティ」

 

コロナ禍で、8時まで時間厳守で終了。大変中身の濃い内容で、あっという間の2時間でした。

今回懇親会はございません。次回を楽しみに。

おおや倶楽部の最新情報をお届けします