5月24日(日)「泉大津市戸建て見学会」が開催されました。

今回は、M会員のご厚意で、Mさんの1号物件である泉大津市豊中町の戸建てを見学しました。
JR阪和線「和泉府中駅」改札口に午後1時に集合し、現地へ移動しました。
物件は昭和51年建築の木造瓦葺2階建てで、延床面積は約55㎡(1階28㎡・2階27㎡)、敷地は約15坪。
前面道路は公道で幅員約4メートル有り、再建築も可能な物件です。
改修は業者依頼とDIYの併用で進められ、トイレの洋式化、キッチン及び洗面化粧台の取り替え、ベランダの防水工事、和室の砂壁の塗装、壁紙の貼り替えなどを実施。施主のMさんは電気工事士の資格をお持ちで、コンセント類の交換もご自身で対応されたとのことです。屋根のポリカ施工や鉄部・ベランダ支柱の塗装もご夫婦でこなされ、近隣にお住まいの元左官職人の方(76歳)が約1ヶ月にわたり毎週土日手伝ってくださったというエピソードも印象的でした。
物件内ではMさんから物件取得・融資・改修工事の経緯について丁寧なご説明をいただき、活発な質疑応答と情報交換ができました。参加者は10名でした。

********「物件取得・改修・融資のポイント」*********

●(Mさん:ご所有者)私の1号物件となります。物件取得から改修工事、日本政策金融公庫からの借入まで、いろいろと経験させていただきました。
売出価格380万円のところ、現金で買うことを前提に170万円で指値交渉を入れ、最終的に200万円で購入することができました。仲介手数料を含めると約230万円。指値の根拠は、「賃貸で貸すと想定したときに採算が合う金額帯」「自分の中で最初に200万円以下で買いたい」という2つで、仲介手数料の33万円分を差し引いた水準を交渉のスタートラインに置きました。固定資産税評価額は320万円程度なので、評価額より大きく下回って取得できた形です。
総事業費は、購入諸費用(仲介手数料約33万円、登記約13万円、火災保険6〜7万円)と、リフォーム業者発注分約114万円、施主支給約15万円、DIY材料・道具代約20万円等を合わせて、おおよそ400万円です。火災保険・地震保険等まで全て織り込んだベースで、表面利回りは約18%の見通しです。
融資は日本政策金融公庫から300万円を無担保で借り入れました。
土地・建物・リフォーム代の3つに分けて、それぞれ期間と利率が異なる契約で、期間10年・10年・7年、利率は2.6〜2.8%。
会員のYさんに「現金で買っても後から融資はつけられる」とアドバイスをいただき、現金で購入後、国民生活事業に直接申し込んで借入できたのは大きかったです。
火災保険は組合の協力金制度を利用し、ワイズネット経由でお願いしました。地震保険も付け、合計600万円の補償としています。
改修の範囲については、どこまで手を入れるかが一番悩ましいところで、糸川会長や前述のY会員に相談しながら進めました。ベランダの雨漏りについては「ベランダ屋根をきちんとつけるだけで雨漏りはかなり止まる」というアドバイスをいただき、その通りにしたところほぼ止まりました。
鉄製フェンスやベランダ支柱は塗装で対応。
1階のリビングの壁紙は私が張り替え、廊下部分は妻と会員のTさんが張り替えていただきました。
コンセント類の交換は電気工事士の資格があるので自分で対応し、約1万円で取り替えました。
屋根のポリカ施工は「最後の1枚を上からはめ込む」のがコツで、ハサミで切って施工しました。業者依頼すると10万円程度かかる作業ですが、自前で2万円ほどで対応できました。
ご縁の話でいうと、近隣にあいさつ回りに行ったとき、たまたま裏手のお宅に元左官職人の方がいらっしゃって、雑談から「ちょっと手伝うわ」となり、結局1ヶ月ほど毎週土日一緒に作業していただきました。
プロの道具も貸していただけて、本当に助かりました。また、お隣も「うちもほぼ同じ造りだから」と見学に来られたりと、地域の方とのつながりもできています。
物件情報は、住所で「泉大津市豊中町」「貸家」と検索などで確認しながら賃料相場を掴みました。
仲介会社から物件情報をいただいたのが昨年12月26日頃で、その日のうちに連絡し、翌日昼に仕事を抜けて内見、即決という流れでした。
物件との出会いはやはりタイミングと縁でした。
皆様と情報交換ができればと思いますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

*********「質疑応答・情報交換ハイライト」*********

●【融資が出るエリアの見極め】堺市内は中古でも価格が上昇しており、スモールスタートにはやや高い。大阪市内は融資が付きづらいので、堺より南、あるいは少し中心部から離れたエリアで「融資が出る価格帯の物件」をどんどん拾っていくのが現実的との情報交換がありました。再建築不可物件は融資が付きにくいですが、前面道路が幅員4メートル以上の公道なら問題なし。違法建築の場合は厳しいケースもあるようです。
●【地震保険の考え方】木造の築古物件は地震で被害を受けるリスクが相対的に高く、加入を強く推奨する声が多く出ました。地震保険は火災保険の半額が上限・半壊まで等の制約はあるものの、阪神・淡路大震災の経験もあり、震度5で実際に500万円の保険金を受け取った会員の実例も紹介されました。
複数棟所有していて「同時に複数の物件が倒壊し、家賃が止まる+補修費が発生する」というダブルパンチが致命的になるため、入居者からの家賃ストップと修繕費のダブル負担を防ぐ意味でも、地震保険は基本セットすべきとの意見が大勢でした。
●【JAの建物更生共済(建更)】保険料が30年間変わらない長期固定が魅力。
積立部分を圧縮し、保障部分中心の組み立てにすれば、月々の負担を抑えながら長期で安心を得られるという情報共有も。一方で「共済は支払いが厳しい場合がある」「一般の大手損保会社のほうが請求が通りやすい」との意見もあり、特性を踏まえて使い分ける必要があるとの整理になりました。
●【ボロ物件こそ事故は出やすい】築古の物件は水漏れ・突風・ガラス割れなど毎年のように何かが起こりますが、その都度こまめに保険請求していくことで、保険料を実質的に回収できる、というベテラン大家さんからの実践的なアドバイスがありました。請求慣れすることで、次回更新時の保証内容の見直しもしやすくなるとのこと。
●【業者への伝え方】「ここをこうやって、ここまでで良い」と具体的に指示することが何より大事。漠然と任せるとプロは本格的に下地から張り替えてしまい、費用が膨らみがちです。一度自分でDIYを経験すると、業者にどこまで・どのレベルで頼めばよいかが具体的に指示できるようになり、結果として総コストを抑えられる、という点で参加者の意見が一致しました。
●【エアコンを「設備」にせず「残置物(動産)扱い」で契約する工夫】既設のエアコンを設備として引き継ぐと、故障時にオーナー負担で修理する必要があります。賃貸借契約書で「残置物・動産扱い」「修理は借主負担」と明記する運用についても情報共有がありました。
●【DIYのモチベーション維持】作業中の写真をChatGPTに送ると「プロみたいに直していますね」と褒めてもらえるので、モチベーションが続く、というMさんの楽しいご紹介もありました。家族や仲間との情報共有ツールとしても活用できそうです。
●【協賛会員のご紹介】登記関係は森田司法書士、保険はワイズネット(組合協力金制度あり)など、組合の協賛会員ネットワークを活用することで、レスポンスの速さと組合員特典の両方が得られるとのご紹介もありました。

見学後は近隣で情報交換会を行い、Mさんの率直なご報告と、ベテラン会員からの実践知が交わる充実した時間となりました。Mさん、貴重な現場を拝見させていただきありがとうございました。

 

投稿者プロフィール

美穂石田