6月12日(土)「第108回懇談会」が開催されました。

6月12日(土)「第108回懇談会」が開催されました。
開会の挨拶と参加者のご紹介
今回の懇談会はI役員のご厚意で、関西シェアハウスの先駆けとなり、5月でcloseされた「アル
ト」の見学会と、アルトのリビングをお借りした懇談会・茶話会でした。いつものように、組合長
の挨拶と参加者のご紹介で懇談会が始まりました。コロナ感染予防の為、入り口での手の消毒とマ
スク着用で参加人数を制限して行われました。
報告事項  (いずれも詳細は組合事務所へお尋ねください)
1 令和2年度 第58期定時総会が、5月6日に組合事務所にて、組合長・T役員・W役員の参加で開催
されました。令和2年度事業報告・決算報告・監査報告、令和3年度事業方針案・予算案が承認さ
れ、会員様へ挨拶状と総会資料の郵送をしました。
2 東京八王子のアパートで外階段が崩落し、住人が転落死した事故で、施工業者の「則武地所」
(相模原市)の他の施工アパートでも不備が見つかっている問題について。
●施工業者の「則武地所」は自己破産を申請し、責任逃れともみれる。
●同社施工の6棟で施工不備が判明し、劣化のあった57件を追跡調査中です。
●入居者に安全な賃貸住宅を提供する家主の義務が、改めて求められている。
●これを教訓にして、物件購入の際のインスペクションや契約不適合責任に注意が必要です。
3 国土交通省の事故物件の告知ガイドライン案
殺人・自殺・火災による死亡、特殊清掃が行われた孤独死は事故発生後3年間は告知義務有り。
病死・老衰・転倒による事故死、食べ物がのどに詰まった窒息死、死亡から日数が立たず発見さ
れて居室に異常がない場合は、告知義務なしとされた。組合長の把握しているだけでも、かなり
の確率で起こっているので対策は必要と感じます。孤独死に対応した保険への加入や、火災総合
保険に特約として付帯できる保険などへの加入をお勧めします。
4 賃貸不動産経営管理士が国家資格になりました。資格をお持ちの方は移行講習を受講ください。
制度概要は賃貸住宅の管理業務の適正化を図るための法律と、それを運営するための資格制度
により、悪質管理会社を排除するための制度です。具体的にはサブリースによる賃貸住宅経営で
、悪質な勧誘や誇大広告や虚偽広告、管理会社に有利な管理契約など多くの問題点が有った事が
上げられます。
5 平成16年(2004)頃に、エレベーターのメンテナンスに関して問題点の情報提供しましたが、
最近ある会員様のエレベーターのリニューアルのご相談を受け、新たな問題点が出てきましたの
で、再度情報提供させて頂きます。
本日の懇談会内容
○ 新会員の紹介:吹田市古江台のY様
西宮市東山台のO様
〇 第一部:「アルト」10年の運営についてI役員
○ 第二部:「今里サンフレンズ保育園に至るまで」糸川組合長、サンヨーホームズ(株)釘屋様
★★「おおや倶楽部」第107回懇談会 参加レポート★紙面の都合で内容一部割愛しました★★
新会員のご紹介
吹田市のY様 以前お住いのご自宅を賃貸にされており、これから増やしていきたいため、勉強
をしたい。
西宮市のO様 定年が見えてきたので、大家をやりたいと、新会社を設立したところです。
アルト10年の運営について
I役員のご主人のご実家所有の古い大きなアパート「なにわ荘」を、1棟丸ごとリノベーション
し、自身で管理運営した11年の歴史についてお話をしていただきました。なにわ荘は建築業をさ
れていた組合長のお父様が建てられた建物というところにも「ご縁」を感じます。老朽化したア
パートは新規募集を停止した上で①新築 ②買い替え ③再生 を考えられます。
新築は、依頼したい業者が九州で、大阪では営業していなかった。ハウスメーカーは墓地が近
いと言う理由で設定家賃が安かった。中古物件への買い替えは、その時点では経験なくリスクが
あると判断。そこで再生を目指すことになったという事です。
当会の懇談会で知り合った人材派遣会社の「エントランスジャパン」さんと、シェアハウスを
企画する事に。単純計算で3年分の賃料以内で改装費用をカバーするというI役員の基本的な資金
計画の下、2010年5月に計画がスタート、同年11月に「シェアハウスアルト」のオープンとなりま
した。
当初の入居者は3名、12月は5名、2011年1月には7名と増えていき、6月に18室が満室に。その後
は入居8か月待ちというほどの人気物件になります。心配されていた入居者属性は全く問題なく、

基本的には20代~30代の日本人のお勤めの人で、海外生活の経験者が多かったのが特徴的との事
です。一般的に認識されているシェアハウスの入居者は、学生か外国人で入居期間も1年以内の
短期という世間一般の認識とは大きくズレがありました。
集客管理運営は全てご自身で、その核となったのが月一回の食事会&アルトミーティングでした
。毎月最終土曜日に開催、18人分の食事をご自身で作っての食事会&ミーティングには入居者
の殆どが参加。そこでハウス内のルールの確認や入居者同士の懇親が図られた事で、トラブルの
発生を未然に防いで長期入居に繋げることができたとの事です。結果、10年間の平均稼働率が、
96%という高稼働を実現、投資費用(¥26,000,000)も4年足らずで回収、物件再生のひとつの
成功例を創り上げました。
今里サンフレンズ保育園に至るまで
サンヨーホームズ株式会社の釘屋様のお世話になり、4月にサンフレンズ保育園の開所にこぎつ
けられました。
この土地建物の歴史は古く、組合長のおじい様が借家を建てて売るはずが、買主の都合で建物
のみを売却。土地がおじいさまの所有で借地となりその後お母様が相続。当時地代家賃統制令に
より家賃は値上げできず、借地人は補修をしなくなり、入居者との関係も険悪になっていった。
昭和44年80坪の土地が月額1600円で、あまりに安いため無理のない範囲で値上げを提案すると、
借地人は値上げ交渉に対抗して、昭和44年から地代を裁判所に供託される状況が長く続いた。供
託とは、国の機関である「供託所」にお金を預けると、「地代」などを支払ったと同じ効果にな
る制度の事です。
※ ここで少し長くなりますが、私の供託金での失敗談をお話します。
過去に、別件の入居者トラブルで明け渡し訴訟をする事が有り、その際も受け取り拒否をし
ていないのに、相手方が勝手に家賃などを供託してきた事が有りました。私は勝手な思い込みで
供託金は供託所が預かってくれているからと安心しておりました。明け渡し訴訟も200万円以
上の賠償金請求権と明け渡しで勝訴しましたが、結局素直に明け渡しに応じず強制執行もしました
。相手方からは賠償金を回収するのは難しいが、少しでは有るが供託金は回収出来て、明け渡
し出来たので良しとしようと、思っておりました。そこで、その供託金を回収しに行こうと供託
所に連絡しましたら、供託金は既に供託者から返還請求されて残っていなかったのです。この訴
訟のお世話になっていた司法書士を含めた全員が、この返還請求権を知らず唖然となりました。
供託が有った際は、供託者の返還請求権を消滅させる意思表示が必要だったのです。皆様、そ
んなに供託される事は少ないと思いますが、その際はくれぐれもご注意ください。

昭和57年 組合長が家業を継ぐ事となる。
昭和59年 長年のお母様の悩みを解決すべく、地代の確定訴訟を決断。その過程で借人から建物

の買収を要求される。

昭和60年 1400万で建物を買い取る。土地建物お母様の名義となる。
少しずつ建物の修繕をなさって少しずつ値上げに応じてくれるようになる。長期入居者の明け渡し
が当時難しく、入居者の退去を待つ長い年月がありました。タバコ屋や自販機の設置、定期借家契
約で調剤薬局も入り、賃料もそれなりに上がっていました。普通契約最後の入居者が退去し、
定期借家の入居者と薬局も退去してもらう事が出来、ようやく具体的な活用を考えられる様にな
り、その過程でおおや俱楽部の皆様にも沢山の意見を頂きました。
RC造やS造の集合住宅、古い建物を活かしたレトロハウス、駐車場付き戸建て賃貸、ガレージハ
ウス、思い切って処分して買い替えする等々、色んなプランが出ました。
転機は、当時は組合長本人も気づいていませんでしたが、2019年3月におおや俱楽部で開催した
当会会員様のガレージハウス見学会で、サンヨーホームズの釘屋さんと知り合った事でした。
その際は、当然の様にガレージハウスとしての土地活用を相談され、当然の様にガレージハウス
としての活用提案を受けました。その過程の中で、実はグループ会社のサンヨーコミュニティ(株)
は保育所の運営をされていて、ひょっとしたら生野区で小規模保育所の募集があるかも知れません
と話をされ、興味は有りますか?との事でした。概略を聞くと、利回りも良さそうで空室の心配は
無いとの事で、可能性が有ればお願いしますと返事されますが、その後話は進まず、立ち消えかと
忘れかけていました。
それが、2019年12月頃に釘屋さんから連絡が有り、生野区で大阪市認可の小規模保育所の募集が
あると提案を受け、初めての経験で右も左も分からないまま、年明けの応募に向かって各種書類の
準備をし応募しました。しかし、2020年4月に出る予定の審査結果がコロナ禍の影響で、大阪市の
決定が延び延びになり、結局審査結果が出たのは7月初旬になってしまいました。それでも、2021
年4月の開所予定は変更できませんので、それからは新規法人の設立や個人から法人への借地契約
、既存建物の解体と忙しくなる中、税理士さん、司法書士さん、相談できる方々のご協力、サンヨ
ーホームズさん、サンヨーコミュニティさん等々、多くの方にご協力頂き、無事開所の運びとなり
ました。
組合長が常に思う事は、無理をしない事や適法である事、社会に役立つ事業である事、また限ら
れた範囲でも努力を惜しまない事「たゆまぬ努力に実りあり」です。今回は特に「ご縁」の大切さ
を実感されました。おおや俱楽部での活動がなければ、このご縁は無かった。今更ながらご縁を大
切に。皆様ありがとうございましたと、締めくくられました。苦節35年!グレイトハッピーエンド

、おめでとうございます。
サンヨーホームズ(株)賃貸福祉営業部 釘屋様より 会社紹介
会社の沿革はクボタハウス→三洋電機グループ会社、三洋ホームズ→パナソニックとなり(パ
ナホームが既に存在していたため)→1部上場してサンヨーホームズとなる。
ガレージハウス見学会でのご縁で、組合長に色々提案させて頂いた中で、小規模保育園に興味を
持たれ、契約、竣工となりました。保育園の運営は、グループ会社のサンヨーホームズコミュニ
ティ株式会社が致します。サンヨーホームズは賃貸住宅・ガレージハウス・サービス付き高齢者
向け住宅・老人ホーム・ディサービスセンター等の提供をしています。
また、少子高齢化、夫婦共稼ぎが当たり前になってきた時代のニーズに合わせた保育園の提供
にも、待機児童無しを目標に、積極的に提案をなさっておられます。今回は児童福祉施設とその
種類や特徴、必要面積や建設費 他の説明があり、大阪市認可保育園募集一覧表の説明もござい
ました。
本日は保育園の説明で来られましたが、本職は賃貸の方だそうで、「皆様、なにかございました
ら、これをご縁に宜しくお願い致します。」と終わられました。
このままこの会場をお借りして、茶話会が始まりました。I役員が用意してくださったケーキや飲
み物、T役員のお土産とで、あちこちで話の輪が広がりコロナ禍で有る事を忘れる程、情報交換が
盛んで、楽しいひと時でした。
☆次回、第109回懇談会は8月頃に開催を予定しておりますので、お楽しみに。

組合ニュース218号 作成担当:綿谷役員 配信・HP更新担当:坂本役員

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投稿者プロフィール

坂本
坂本
困ったときには助けられ 学習努力して自立し  困った方を助けてあげられる喜びを共に分かち合う団体を目指そうを基本理念に、先輩大家さんからご指導も賜りながら参画させて頂き、気が付けば、10年以上の月日が流れました。 お陰様で今まで培ったノウハウを駆使し貸別荘、シェアハウス、レンタルスペース等の空き家の有効活用も実践。快適な多拠点ライフを実現する為に業務のDX化も研究中。 現在は香川県で鶏を飼いながらの民泊とワーケーションを楽しんでいます。
零細大家さんでもありますが、実は、宅地建物取引業、賃貸不動産管理業、宿泊業、住宅宿泊管理業、防犯設備販売業も営みながら、コツコツと身の丈に合った物件を増やせていければと思っています。